Edyが実用化できた理由

電子マネー Edy


SuicaとともにICカードの二大巨頭となっているのが、ビットワレット(ソニー系)のEdyです。

Suicaが交通系電子マネー代表なのに対して、Edyは流通系電子マネーの代表と言えます。
流通系電子マネーは、交通系とは違って、主に小売、小額決済(数百円〜数千円程度のショッピング)の分野で使われます。

Edyは、Suicaと全く同じ、2001年11月にサービスが開始されました。
またSuicaと同様、『FeliCa(SONYが開発した非接触型ICカードの技術方式)』を利用しており、支払い方法もSuica同様、利用前にチャージ(入金)してから使うプリペイド(前払い)方式です。一枚のEdyに最大50,000円まで貯めておくことができます。

また特に、カードタイプではなく、携帯電話タイプのICカードとして、Edyは現在最も多く使用されている電子マネーです。あるアンケートでは携帯電話(モバイル)タイプの電子マネー利用者の実に73%がEdyを利用しているという結果も出ています。(携帯電話タイプの電子マネー利用状況 1位『Edy』73.0%、2位『モバイルSuica』56.5%、3位『iD/DCMX』18.3% マクロミル2007年4月調べ)
携帯電話型のモバイルEdyの場合、オンラインでのチャージも可能で、オンラインチャージの場合は、一回の操作で25,000円までチャージできます。

Suicaの項でも少し触れましたが、このような流通系電子マネーは、1990年代から大規模な実用化実験が何度も行われてきました。
しかし、どの電子マネーも思うような実験結果が出ず、本格運用にはいたりませんでした。
その中で、何故Edyだけが実用化され、こんなにも普及したのでしょうか。

それは一つに、Edyのインフラ整備のしかたに秘密がありました。

本格運用にいたらなかった他の電子マネー実験では、「なるべく多くの人にカードを持ってもらい、なるべく広い範囲のお店で使えるようなインフラ整備をしよう」というコンセプトの下、実験がすすめられたので、使える店舗がまばらに広く散らばってしまいました。
その結果、どの店舗で電子マネーが使えるのかわかりにくく、またわざわざ電子マネーを使える店舗をあらかじめ探してから行かないと使用できない、という欠点がありました。
そして、電子マネー実験に参加したモニターの方たちは、「わざわざ電子マネーを使う」ということをせず、現金の方で支払いを行い、結果として実験は不発に終わったのです。

その点Edyは、実験段階で、利用可能な店舗・設備をできるだけ狭い範囲に絞り、その代わり、その狭い範囲内でEdyを使えるインフラ(店舗・自動販売機など)数をぐっとあげました。
例えば、Edyの実験では、特定のビル内で働く人にEdyを渡し、そのビル内に入っている社員食堂、コンビニ、自動販売機にいたるまで、Edyを使えるように整備しました。
そうすることで、Edy利用者は、いちいちどこで使えるか確認をする必要がなく、行動範囲であるビル内で、利用したい時に、利用したい設備で、手軽にEdyを使えるようになりました。

Edyは、特定の狭い範囲で行動する人に対し、その範囲内でほとんどEdyを利用可能な状態にすることで、見事に電子マネーの普及に成功したのです。
これがEdyの実用化実験成功の秘訣でした。

そのEdyの小さな狭い円は徐々に範囲を広げ、現在では「電子マネーといえば、Edy」というまで、認知度を上げることができました。

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