金融で活躍しているICカード

ICカードとは

この章では、分野ごとにICカードの説明をしていきます。

まずはじめに、金融分野で活躍しているICカードから見ていきましょう。

ATMなどで使われる銀行のキャッシュカードやクレジットカードがこれにあたります。

この分野でICカードが利用される目的は、やはり、偽造・不正使用の防止です。
2003年度のクレジット業界でのカード偽造・不正使用の被害額は、271.8億円にものぼりました。

特にクレジットカード業界では、スキミング被害が深刻です。
従来、クレジットカードは磁気カードで、会員番号や口座番号といった情報が、カード裏面の磁気テープに磁気情報として記録されていました。
スキミングとは、カード自体を盗むのではなく、この『磁気情報だけ』を盗む犯罪手口です。
磁気情報は、『カード磁気情報読み取り装置』で盗まれます。
そして、犯人はその盗んだ情報を元に、コピーのクレジットカード(偽造カード)を作り、そのカードで高額の買い物をするのです。

カード自体は無くならないので、持ち主はカードの明細票が来るまで、自分が被害にあったことに気がつきません。近年、このスキミングの被害が急増しているのです。

そこで、セキュリティに強いICカードの登場です。
高度な暗号化技術を持ち、カードとリーダー/ライターがお互いに本物であるかどうかを認証しあう仕組みのICカードは、情報の不正読み取りや偽造が非常に困難です。
また、使用する際に暗証番号が必要なため、万一偽造できたとしても、暗証番号がわからなければ不正使用されません。そのため、このスキミング対策にもってこいでした。

このような状況から、クレジット業界をはじめとする金融業界は、他の分野に先駆けて2001年頃からICカード化に取り組みはじめました。現在もICカードへの切り替えが進んでいる最中です。

また、せっかくICカードにするのですから、ICカードの特性を活かしたカードにしようということで、電子マネー機能のついた多機能クレジットカードも増えてきました。

なお、クレジットカードを追うように、キャッシュカードもICカード化が進んでいます。
キャッシュカードはもともと暗証番号を使用するため、クレジットカードと比べてカード犯罪が少ないのですが、それでも偽造の拡大が目立つようになり、特に2005年以降、シティバンクだけでなく地方銀行も含めて、急激にICカード化が進みました。

ICキャッシュカードは、クレジットカードよりも利用限度額が大きいため、より高いセキュリティ機能を持つバイオメトリックス(指静脈認証・手のひら静脈認証など)を搭載したものが多く見うけられます。

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